社会派推理、華やぐ時代

著者:dajitra2009

社会派推理、華やぐ時代

戦争、復興、そして高度成長へ。昭和は激しく揺れ動きました。千葉市、坂村公久さん(84)は、戦後の新しい社会で希望に満ちていきる若者たちを描く石坂洋次郎『青い山脈』を推薦。1949年の映画に引かれ、その後、文庫本の小説に出会い何度も読み返しているそう。「少しも古さを感じない。戦後社会を描く先駆けとなった好著です」

 一方、「松本清張のミステリーは昭和30年代の匂いがする」と『砂の器』(新潮文庫)を推すのは、静岡県磐田市、宮崎健一さん(68)。「高度成長の陰で生じたコンプレックスや憎悪が核になっている。社会派推理小説と呼ばれるのもこの辺りにあると思う」と分析します。対照的に「昭和30年代の良き日本にたっぷり浸れる」と新潟市の早川和雄さん(62)はねじめ正一『高円寺純情商店街』(同)に注目。「高度成長期の元気さや商店街の人情のこまやかさを感じる。横浜 デリヘルや、ハエ取り紙などの描写なども懐かしい」

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